第1仮説から第3仮説ではきのこの傘に的を絞り、柄はないものとして話を進めて来ました。しかし少なくとも地上性のきのこの多くは柄を持ちますし、第3仮説で取り上げたような、傘をほぼ水平に開いたきのこを考えるならば、柄が気流に及ぼす影響を無視するわけには行きません。きのこが胞子を散布するに際し、柄の存在はどう作用するでしょうか。
(流体力学的)きのこの第3仮説
第1仮説、第2仮説ではきのこの傘がドーム状であることを前提に流体力学的な説明を試みましたが、実際のきのこの傘を見ると、全開しても半開き程度にしかならないものから、完全に水平に開き切ってしまうものまでその形状は様々です。このような条件に対してはどのように考えればよいのでしょうか。
(流体力学的)きのこの第2仮説
第1仮説ではきのこの傘の風下部分に発生する乱流により、胞子が巻き上げられるのではないかと推測しましたが、現実的な条件を考えるとモデルのように平滑なきのこの傘はあまり存在せず、多くは鱗片や繊毛に覆われたり、イボや溝線といった凹凸が存在します。こういったものが傘の表面に存在した場合、きのこの周囲の気流にはどう影響するのでしょうか。
(流体力学的)きのこの第1仮説
きのこには様々な形のものがありますが、中でも目立つのはドーム状の傘を持ったものでしょう。これには胞子を雨の直撃から守るとともに、胞子(担子器)を広い面積に配置できる長所があると思われますが、胞子を風で拡散させるという目的に対してはどんな効果があるでしょうか。
(流体力学的)きのこの仮説
きのこのデザインは流体力学的に理にかなっている、という話を見聞きしたことはないでしょうか。その内容は飛行機の翼と揚力の関係になぞらえた上のような図とともに、きのこの傘が揚力を生むことで胞子をより遠くに飛ばすことができる、というものかと思います。
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