編みぐるみ その32
この年の夏、八丈島に光るきのこを見に出かけ、あまりに感動してしまって編まずにはいられなくなったようです。
きのこの編みぐるみはいつもなら余り糸で作っているのですが、この作品では形を再現するだけではつまらないと、蓄光塗料をしみ込ませた特殊な糸を使用し、紫外線を照射すると本当に光るようになっています。
この蓄光糸はすでに製造中止になっていて、編む以前に入手で苦労したそうですが、これをきのこ本体だけでなく、取り付けたヤシの葉の付け根や裏側にも這わせて、このきのこの特徴である菌糸まで光るようすを表現しています。
ちなみに、この編みぐるみが暗闇で光っている姿がこの写真です。